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10月31日〜11月4日(毎日スキルアップ通信で紹介)

   「大人のための超スピード勉強法」

       ■■   出口汪 青春出版社 2005.11.10■■
       ■■                  1,300円  ■■

 「大人のための超スピード勉強法」の書き出しは次のように始まる。


 誰にでも人生の節目はあると思う。
 2000年、今まで経験したことがないくらい仕事が集中し、そのどれもが私にとって避けては通れないほどの重要な意味を持っていた。
 何度も逃げだそうとした。もう駄目かと思った。
 ところが、自分を逃げ場のない環境に追い込んだとき、思わぬ力を発揮し始めたのだ。これは実に不思議な体験だった。〜


 出口汪氏
 大学受験予備校スーパー・プレップ・スクールSPS( http://www.sps.ne.jp/sps.html )と、出版社(株)水王舎を経営。
 日本語の「論理」から合理的・客観的に難問を解明していくスタイルは受験現代文の世界に革命をもたらした。勉強法に関する書籍の発行部数は300万部以上を記録している。

 その出口氏は、2000年の夏から、不思議な感覚にとらわれる。
 その頃の出口氏は、週に5日、予備校の教壇に立っていた。1日に90分の講義が4回、正味6時間、マイクを握りしめ喋りまくった。予備校SPSは東京と大阪にあり、新幹線で毎週往復した。当時はSPSが赤字続きからようやく脱したころにあたり、既存の予備校と一線を画すために、絶えず新しい講義、教材を提供しなければならなかった。その頃年間十数冊のテキストを書き上げてい。また、水王舎という出版社を立ち上げ、その資金調達、取次店との交渉などの仕事も行っていた。さらに、水王舎の経営を軌道に乗せるため、自ら「出口のシステム現代文」シリーズという新しい参考書を夏から秋までに7冊書き上げなければならなくなった。さらに別の出版社から「カリスマ受験校の『考える力』をつける本」と「源氏物語が面白いほどわかる本」の執筆依頼を受ける。

 誰がみてもオーバーワークである。出口氏は極限状況の中で、不思議な感覚にとらわれるようになる。異様に研ぎ澄まされているのである。この感覚は経験したことのない人には説明がしづらいと言う。

 物事がすっと先まで見落とせる感覚
 頭がしんしんと冴えわたっていく感覚
 仕事の合間の短い時間だが、次から次へと文章が浮かんでくる。

 出口氏は、この不思議な感覚に身をおきながら、「カリスマ受験校の『考える力』をつける本」、「源氏物語が面白いほどわかる本」と、次から次に脱稿させていった。決してやっつけ仕事ではない。頭の冴えわたる状態がそれから10年経った現在まで続き、今では1年に十冊以上の本を書き、大長編小説も執筆中という。さらに行きがかり上、新しい事業のためビジネスモデルの特許申請なども行っている。

 仕事だけの人生を送っているわけではない。夜の9時を過ぎると、街にふらふらと出て飲み歩くそうだ。


 出口氏は思った。
 多くのサラリーマンは、多忙の日々の中で、勉強したいと思いながらも、時間的余裕が持てずに、単調な繰り返しのなかに埋没してしまっているのではないか。
 それなら、自分がなじんだ方法が、ヒントになるのではないか。

 それが本書の執筆理由である。
 

 出口氏は語る。

「人間の能力は、人が思っているよりもすごいものである。自分が不可能だと思ったことも、いざやってみれば何とかなることが多い。人の限界などないに等しい」

 出口氏は2000年から現在に至るまでの5年間、降りかかる数々の難題を乗り越え、会社経営、新しい教育教材の開発、衛星放送に向けてのデジタルコンテンツ開発、ベンチャー企業の立ち上げ、20冊の本の刊行・・・等々の実績をこれまで残してきた。これらは、忙しいからこそ、能力を120%活かし、完璧にやり遂げることができたのだと述懐する。

 忙しいときほど、進歩する。
 戦国武将から一流のビジネスマンまで、昔から、成功する人はみんな忙しいのである。

 忙しいからこそ、自分の能力を磨き、世界を広げることが可能になったのだ。うまくいく人は、人生の原理とも言うべき、そのことに途中で気がつき、やり方を変えて現在に至っている。

 仕事に流されるだけの人と、進歩する人の違いは、まさに、その一点にあると、出口氏は考えている。


 時間は、誰にとっても長さは同じように思えるが、それは外に流れる時間であって、私たちの意識の内部に流れる時間は、全然別のものらしい。

「余裕ができたら、勉強を」

 こういう人の言葉を出口氏は信じない。
 こういう人の内的時間はゆっくり流れている。
 ヒマになったら、もっとゆっくり流れる。
 仕事しながら勉強する。それが一番身につきやすい。
 2つは同時並行で行うべきものであるそうだ。


 出口氏に、充実した内的時間が流れ始めたのは、30歳を越えてからだ。
 予備校に勤め始め、教材の研究を毎日、深夜2時まで続けていたら、不思議なことが起こり始めた。

 具体的に言うと、文章を読むスピードが飛躍的に伸びたそうだ。
 1回、ざっと目を通しただけで、すぐに頭に入り、その内容をわかりやすく他人に説明ができるようになった。それにより、仕事の時間はスピードを増し、空いた時間で、次々と新しいアイデアを形にすることができるようになった。


 出口氏は、そこに至るまでに、脳を目覚めさせなければならないと言う。
 


「自分の中の大きな壁を乗り越えるためには、人生のどこかで、凝縮した時間が必要だ」

 その壁を乗り越えるためには、3つの力が必要。

 ただ、やみくもに忙しいだけでは、駄目で、以下の3つの力を身につけなければならない。

その3つとは、

想像力、
論理力、
言語力。

 この3つの力を身につければ、超スピードで知的生産を行うことができるようになる。資格試験だけでなく、ビジネスの上でも、独創的な発想が可能となる。


------
想像力
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 出口氏は、2001.9.11に米国で起きた同時多発テロを取り上げる。
ブッシュ大統領は、テロ撲滅を高らかに宣言し、アフガニスタンと戦争状態に突入した。小泉首相も「これは決して対岸の火事ではない」として、全面支援の姿勢を示した。そこで、ちょっとした想像力を働かせてみる。

 以下、「想像」の話。
 オウム真理教があろうことか米国にテロ攻撃を仕掛けてしまった。
 米国はテロ撲滅を高らかにうたい、オウム真理教のアジトがあると思われる日本国内の住宅街を爆撃する。それが自分が住んでいる住所地であった。家族や愛する者の体が爆撃で引き裂かれる・・・

 出口氏は続ける。「自分に起きたこととして考えよ!」

 問題を自分のものとして引き受け、認識する想像力は、力を発揮する。
 「正義」とか「平和」など、言葉が抽象的になるほど、美しくなるほど、実体が見えなくなる。


 kougaiの「毎日スキルアップ通信」は、月曜から金曜まで、祭日、盆、正月でない限り、毎日9時に配信しています。ちょっと油断すると、すぐにメール箱にたまってしまうでしょ(笑)

読者 (-_-)「うざいったらありやしない」
筆者m(_ _)m「すみません」

 今日で通算333号です。
 読者の皆様には、毎日、毎日、読み続けていただき、本当にありがとうございます。

 これからも長く読み続けていただくために、kougaiが心がけていることが一つだけあります。

 それは文章が抽象的な言葉でつづられたり、物知り顔の専門語の羅列にならないよう気をつけることです。

 抽象的な問題であっても、「想像力」を働かせ、できるだけ自分に起きたこととして考え、いきいきと、リアルに書き進めるように心がけています。


 手前味噌はここまでにして、先に進む(^^;

 知的生活を送るのに、一番必要なのは、この想像力である。
 単なる知識の詰め込みでなく、たえず、想像力を発揮しながら勉強を持続すると、その想像力はさらに増幅し、雪だるま式にふくらんでいき、いつでも使いこなせるレベルの知識として習得していくことができる。


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論理力
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 次に必要なのが「論理力」である。
 島国日本が一番不得意とする「論理力」である。

 昨日もkougaiは職場を明るくするための提案を行った。

「上もしたも関係なく、議論しよう!」
 
 そんな当たり前のことを言っても、特別の目で見られる国、ニッポン。

 「論理力」の前提に必要なことは、「他者を意識」することだ。

 自分の考えや思いは、決して相手には理解してもらえないと自覚することだ。
 他社に理解できるように説明するには、それなりの勉強が必要だ。このことは、論文、リポート、企画書などの作成にも非常に大切なことだ。


------
論理力
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 3つめの力が、「言語力」だ。
 若い人が使う、「うざい」、「むかつく」は、感情語だ。
 感情語は、その一言ですべてを言い表してしまうので、感性が育たなくなるそうだ。文章でもあまり使わない方がいい。

 世界は言葉とともに発展を遂げてきた。
 言葉、数式によって、科学は進展してきた。

 頭の良さは、言葉の使い方の習熟度にほかならない。
 数学も、コンピュータも言語がなければ、何一つ先に進まない。
 現在のコンピュータは、ウインドウズのようなOSにソフトを乗せて動かす。
 OSが古ければ、重たいソフトは動かなくなる。
 OSは人間で言えば、「言語」だ。

 出口氏は、このOSに当たる部分を「論理エンジン」と名づけ、新しい学習方法を提案している。


 出口氏は予備校で生徒を教えていて、あることに気づいた。
 生徒の勉強法を見ていると3種類に分けることができるそうだ。

 一番目は、自分に甘く、意志が弱く、持続力がない生徒。勉強する気は人一倍あるのだけど、それが実行できない子だ。kougaiだ!

 二番目は、死にものぐるいで勉強するタイプ。毎日げっそり痩せこけ、青ざめた顔で登校してくるが、残念なことに、膨大な勉強時間にふさわしい収穫量を得ることができていない子。

 三番目は、いつも明るく、健康的で、がむしゃらに勉強している風に見えないが、人がうらやむほど成績がいい子。


 一番目は、ほんの少し勉強しただけで満足し、ほかの受験生がもっとしているかもしれないという発想すらできないタイプだそうだ。耳が痛い!
 この手のタイプには、自分に厳しくし、さらに勉強する習慣を身につけるしかないそうだ。それ以上のフォローが本書では余りされていない。

むむむ・・・kougaiに似たタイプの読者の方!
ザ・ン・ネ・ン(笑)
 
 いずれ、kougaiがモチベーションアップ、習慣づけの方法など役に立つ本を見つけてきて紹介するので、我慢できる人は待っててね。

 二番目は、発想を変えなければどうにもならないそうだ。
 三番目は、とにかく明るい。勉強するのが楽しい。勉強効率が高いから短い時間でも逆に集中力が身につく。

 二番目と三番目の違いは、頭の良し悪しではない。
 効率のいい勉強法を実施しているか、していないかの違いだけだそうだ。

 効率のいい勉強法は、「論理」をうまく使いこなしているかどうかに尽きる。

 論理力は日常の中で鍛えていくことができる。
 人は日常の中で、読み・書き・話すという行為を繰り返している。
 だから、意識して論理的思考を心がけるようにすればよい。そのためには、意識して、物語るようにする。


 もし、講演会で自分の半生を語らなければならなくなったとする。
 
 論理的に生きてきた人なんてめったにいない。ほとんどの人が、感情、予感、好悪に基づき行動してきたはずだ。でも、たくさんの聴衆を前にすることになったら、大抵の人は、自分の半生を論理的なストーリーに編集し、語り始めるはずである。大抵のスピーチは自分のことを語るとき、さも計算どおり生きてきたような話し方をする。それらは、意識しているかどうかは別にして、論理的に話を作り替えている場合が多い。

 出口氏の著書はこれまで全体で300万部の売上を記録しているが、その中でも有名なのが「源氏物語が面白いほどわかる本」である。これなどは、出口氏の「わかりやすく物語仕立てに考えをまとめる才能」が遺憾なく発揮されている。

 出口氏は源氏物語は門外漢であるが、面白く物語るワザを持っているがゆえに、たくさんの人に紹介することができたのだ。正確な古文解読に精魂を傾ける学者にはがまんがならないことかもしれない。枝葉末節にこだわっている間に、出口氏はさらさら書いて出版してベストセラーになり印税をがっぽり稼ぐのだから、たまったものではない。

 しかし、見方を変えてみれば、枝葉末節にこだわり、間違いのないよう慎重に言葉を選び、長い時間をかけて、ほんの少しだけ、ごく一部の専門家にだけ研究の成果をお披露目することが、源氏物語の時代背景や登場人物を身近な存在としてイキイキと現代に蘇らせ、古典なんかに全然興味のないたくさんの若者に読んで知ってもらうことに比べ、大いに貢献しているとはいえないだろう。

 出口氏は、昼は予備校のカリスマ教師として、生徒にわかりやすく面白く教え、夜は見えない未来の読者に向かって物語を語るように執筆する。それらを同時並行に行っていると、例の不思議な感覚・・・頭が冴え、書いたり、述べたりしないといけないことが、次から次に浮かんでくるようになるのだという。

 出口氏の言う「論理脳」に鍛えていくためには、「読み、書き、話す」ことを習慣づけることにつきるようだ。

 漫然と映画を観たり、本を読むのではなく、観たり読んだりしたことを、必ず身近な人にわかるように説明するようにすると、論理力がついてくるそうだ。

 毎朝30分、本を読んだり文章を書くだけでもずいぶん違ってくるらしい。そして、ポケットに文庫や新書をおさめ、時間の切れ端にそれらを取り出して読むのも効果的であるそうだ。本の種類は、ビジネス書にしぼらず、純愛文学、哲学などバラエティに富んだ読み方をすると、情感が豊かになり、思考が柔軟になり、人の気持ちや本の内容を正確に把握する力が飛躍的に増すそうである。





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