TOP プレゼン力養成 時間管理術養成 リーダーシップ養成 目的別厳選リンク集
新刊案内
11月5日~11月9日(毎日スキルアップ通信で紹介)


   伝える達人 常識を捨てれば、仕事が変わる
     中村昭典(明日香出版社 2007.9.30刷)
                    

   著者、中村昭典。
   1961年生まれ。名古屋大学卒業後、リクルートに入社。
   広告制作ディレクター、人材採用マーケット、就職情報誌の
   編集等を担当。
   一貫して多くの人にものを伝える仕事に従事してきた。
   仕事を通して「何を伝えるか」を考えてきた。
   本書は豊富な体験談を元に、伝える技術が語られており、
   実践向きの構成となっている。



 企業が新卒者を選考採用するときに一番重視する能力は何かご存じであろうか。
 日本経団連が2006年度に行った調査によると、81.7%の企業が「コミュニケーション能力」と答えたそうだ。

 専門能力というのは、企業ごとに違うし、同じ企業でも職種ごとに違う。
 これらは入社後に磨けばよい。
 企業の採用担当者にとってほしいのは、仕事の「基礎力」である。

 それは取りも直さず「相手と意思疎通できる力」、「相手の気持ちをくみ取ることができる力」、「自分の意志を相手に伝えることができる力」、いわゆるコミュニケーション能力である。

 このなかでも一番重要なのは、自分の意志、意見、主張をしっかり説得することができ、しかも、相手を納得させることができる力である。

 この力がないと、コンペになったときプレゼンでライバルを押しのけることができない。あるいは、顧客に対して商品を案内して契約にこぎつけることもできない。

 仕事だけではない。
 プレゼンができなければ、子どもが親におもちゃを買ってもらうこともできない。
 バレンタインで一世一代の告白をしても相手の心を動かすこともできない。

 プレゼンの良し悪しは、天国と地獄の差ぐらい、その人の人生を分けてしまうのだ。

 相手に自分の考えを説得するためには、相手の気持ちをくみ取り、こころにひびく提案をしなければならない。

 相手の心を揺さぶるプレゼントは何かについて考察していきたい。



 プレゼンを成功させるためには、お客様が何を望んでいるかを把握しなければいけない。
 子どもがお菓子を買うとき、「おまけ」は「おまけ」と考えていると失敗する。
 「おかし」付き「おまけ」を欲しがっているのかもしれないとマーケティングしてみることが必要がある。

 プレゼンをしようとするとき、「何を提案しようか」と考えるのではなく、「何のために提案をするのか」を考えるべきだ。

 つまり、結論から考えなければいけない。
 プレゼンの結果、お客様にどんなメリットを与えることができるのかを考えるようにしたほうがいい。プレゼンを行う前に、お客様が抱える問題点を調査して、その解決策をプレゼンのなかで提案するのである。

 お客様が知らないことを気づかせてあげ、お互いがwin−winの関係になる。
 そうすればプレゼンするあなたのファンになってくれる可能性が高い。



 中村氏が、リクルートに勤めている頃、某銀行から、優秀な新入社員が得られるような入社案内パンフレットをつくってほしいと依頼を受けた。

 某銀行は国際展開をしているし、福利厚生なども充実しているので、そのことをパンフレットにうたってほしいとの条件がついた。某銀行のまわりにはライバル銀行がひしめいていて、規模の大きいライバル銀行によい人材が流れていくというのが某銀行人事担当者の悩みということであった。

 中村氏と某銀行人事担当者と打ち合わせでわかったことは、ライバル銀行も国際展開しているし、福利厚生も充実していて、ライバル銀行と比較して規模の上で某銀行が負けていることのほか、特に、某銀行に際だった特徴がないということであった。

 中村氏は某銀行に対するプレゼン資料の作成にかかったが、課題が見えないため、なかなかいいものができない。周囲のライバル銀行のパンフレットなども収集したが、どれもこれも似たようなもの。結局、どの銀行も自分自身も特徴をつかんでないのだ。

 中村氏は、銀行の外観ではなく、そこに勤めている人々に地道にインタビューをすることにした。そこで感じたことは、みんな某銀行員であることに誇りを感じて働いていることであった。

 主役は銀行でなく、銀行員であることに気づいたのだ。
 某銀行に対するプレゼンのコンセプトが次のとおり決まった。

「がんばった人が成長できる、評価される、任される○○銀行」



 プレゼンの世界においては、複眼的にものを見るという姿勢が大切だ。

 お客様の言い分をうのみにしていると、昨日の事例でいけば、クライアントである銀行へのプレゼンはまちがいなく失敗に終わっていたはずである。

 筆者の中村氏は、某銀行の抱える課題はどこにあるのか一生懸命さがした。
 それを解くキーは、某銀行そのものにはなく、某銀行で働く人たちが持っていた。
 それは、「がんばった人が成長できる、評価される、任される○○銀行」という思いであった。

 お客様の言い分だけではだめだ。
 本質はどこにあるのか、複眼的に見ないと、本当の課題は見つからないものだ。
 言葉は悪いが、お客様(企業)を疑い、利用者(消費者)側に眼を向けることも必要ということだ。


 営業まわりでお客様にプレゼンを済ましたあと、こちらの話は全部聞いてもらったと安心する人がいるが、勘違いにもほどがある。

 もしかすると、押し売りと思われていたかもしれない。
 お客様の気持ちは残念ながらそんなものだ。

 聞いてもらえるプレゼンをいつも心がけるべきだ。
 その場の雰囲気で思いついたことを口にして、「つかみ」をとることも大切だ。
 すぐには思い浮かばないという人は、あらかじめ訪問先の新しい事業や取り組み、トピックスを下調べをしておくとよい。



 お客様の課題を正しくつかんでいれば、プレゼンの半分は成功したようなものだ。

・プレゼンを受ける相手が、何を望んでいるか?
・障害となっている課題は何か?
・決めるのは誰か?

 これらの「WHY」を確定することができれば、あとは、これらを解決する「WHAT」を考えればいい。

 しかし、解決策の「WHAT」はそう簡単に見つからない。
 解決策を導きだすために相当のエネルギーを必要とする。

 まず、データ収集から始めなければいけない。
 メディアによる情報に頼らず、できるだけ自分で商品を試したり、直接、人にあって話を聞き、リアリティを求める姿勢が大事だ。

 答えは現場に落ちている。
 現場を取材し、見たこと聞いたこと思いついたことをその場でメモに書いていく。
 そして見つけた事実は、抽象的にまとめるのではなく、視覚的に目に見えるようにまとめて、プレゼンで使えるようにする。

 提案を通すためには、大いに創造力を発揮しなければならない。



新刊メニューへ
まぐまぐちゃん
毎日スキルアップ通信
文書力、記憶力、読書力、図解力、プレゼンテーション等、多くのスキルアップノウハウの中からエキスを毎日一つずつ配信。貴方の問題解決力と発想力を強化。
月〜金 毎日無料配信
メールマガジン登録
電子メールアドレス(半角):

メールマガジン解除
電子メールアドレス: